警棒

警棒は、一般的に腕の長さまたはそれ未満の長さで、武器または護身用具・逮捕具として使用される棒です。かつては木製の物が主流でしたが、現在では金属製や強化プラスチック製、硬質ゴム製のものも使用されています。単純な棒状ではなくトンファー型の物や伸縮式の特殊警棒も存在します。警察官が使うことが多いため、警棒を交差させた形を図案化させた×印が、交番や警察署をあらわす地図記号として用いられています。 日本における警棒の扱い その機能・用法上、警察官や警備員が警棒を携帯していることがほとんどです。基本的には殺傷力の低い護身用具として使われていますが、扱いようによっては相手を死傷させかねない、れっきとした武器ともなります。日本では、警棒の購入や所有には法的規則はありませんが、みだりに携帯すると軽犯罪法違反などとされる場合があり、十分な注意が必要です。なお、警察官や警備員の警棒操典では、使用に際しては過剰防衛にならないよう首から下の部分を、殴るのではなく叩く・打つなど、相手に与える打撃は制圧のための必要最低限とする事が指導されています。警察官の用いる警棒については、2006年11月から規格が変更され、従来のものより12センチ長い65センチになり、強度も改良されました。パトロールなどの際、相手が警察官に抵抗するケースが近年増加し、凶器を持つ相手に向かい合う場合も多く、一線の警察官から「短くて相手との間合いが取りにくい」などと警棒の改良を求める声が出ていたためでした。新しい警棒は従来と同じアルミ合金製の伸縮式で鍔付きです。グリップの材質を改良するなどし、振った時にすべり落ちにくくなりました。全体的に太くなって強度が増したそうです。また持ち手側に、窓を割って突入する際に用いる、王冠状のグリップエンド「ガラスクラッシャー」を取り付けているものもあります。警備員が用いる警棒についても、他の護身用具とともに見直しがなされた結果、「長さ30センチメートル超90センチメートル以下、その長さに応じて定められた重さ(10センチごとに最大重量が定められており、最大で460グラム)以下の円棒で、鋭利な部分がない物」に規格が変更されました。 練習用の警棒 警察や警備会社で警棒の実践的な練習を安全に行うことができるように「ソフト警棒」と呼ばれる物が製造販売されています。これは棒にクッション材を巻き、布カバーを被せたものです。なお、完全に同一ではありませんが、類似のものがスポーツチャンバラの試合や練習で用いられています。 日頃の防犯意識が大切です。 使用者による違い 機動隊が使う場合 機動隊などが装備する長い棒は警杖と呼ばれ、警棒とは区別されています。また、警杖は武器・護身用具・捕具として以外にも、犯罪捜査の際に遺留品を探すために藪を掻き分けたり、応急処置の担架の芯としても利用されるなど、広い用途で使われています。全長は90cm・120cm・180cmの3種類が存在します。最近では警備員の携帯できる護身用具の基準が従来より緩和され、一定の条件のもとで民間警備会社の警備員も警戒杖という名称で警杖を携帯できるようになりました。 警察官が使う場合 警察官が警棒・警杖を使用する場合は「警察官職務執行法」ならびに「警察官等警棒等使用及び取扱い規範」により定められた規定に則って過剰防衛にならない範囲で使用します。日本の警察官は拳銃を使用することが規定上、非常に困難であるため、犯罪取締りや犯罪捜査の現場では警棒や警杖を持って対処することが非常に多く、拳銃で対応することというのは極めて少なくなっています、一般に拳銃を携行しない場合でも警棒と手錠は着装していることが多いようです。 警備員が使う場合 現在の日本の警備員は、法律上いかなる権限も有しておらず一般人と変わらないため、警戒棒・警戒杖の使用は正当防衛または緊急避難が成立する場合に限られます。また、その携帯については、警備業法第17条の規定に基づき、都道府県公安委員会規則で制限や禁止がなされています。これをわかりやすく言えば、機械警備・施設警備・現金輸送・身辺警護等に従事する場合には、その業務上使用する機会に遭遇する可能性が高いことから携帯が許されるのに対し、交通誘導や、雑踏警備に従事する場合には、ごくわずかの例外を除いて使用する機会はなく、その必要性も極めて低いことから携帯してはならないということです。 護身術で自己防衛対策を! アメリカにおける警棒の扱い アメリカの場合は、警棒の携帯に許可証が要る州がいくつか存在します。カリフォルニア州も、警察官以外の警棒所持携帯は「警棒所持許可証を持った職務中の警備員」のみに許されています。つまり、警棒携帯許可証を所持していても勤務外の携帯は違法にあたり、逆に勤務中であっても警棒携帯許可証がなければ違法となるということです。販売者も罰せられる為、通販業者などもカリフォルニアなど警棒所持を禁止している州へは販売を行いません。以前の許可証は、伸縮警棒・トンファー型・ストレート型で別々の許可証が必要でしたが、現在は一つの許可証でどのタイプの警棒を携帯しても構わないことになりました。ただし、マグライトなどに代表される金属製懐中電灯や野球バット・ゴルフクラブ・タイヤレンチなどの所持・携帯には規制がありません。警棒を使用した場合は、携帯許可の有無に関わらず「殺傷能力のある武器」として、使用の正当性の審議が行われます。無許可で所持・携帯していた場合は、その使用に正当性が認められても無許可携帯に対して罪を問われる可能性があります。逆に、合法に所持・携帯していても使用に不法性(過剰防衛など)を問われることもあります。ネバダ州など、バットやゴルフクラブなどを正当な理由なく持ち歩いたり車載する事を刑法で禁止している州もありますが、単独での違法性を立証するのはかなり難しく、傷害や強盗などの際に付加罪状として加算される程度なのが現状です。

催涙スプレー

催涙スプレーは、暴漢や野生動物の顔面に向けて催涙ガスを噴射する事により、対象がひるんだ隙に緊急避難するための護身・防犯グッズです。中には犯罪者集団やテロ集団などを制圧するための強力な催涙スプレー・催涙弾や兵器としての催涙剤もあり、海外では大規模なデモを止めるためや、座り込みをする団体などに使用することもあり、無抵抗な人間に対しての使用がしばしば問題になることもあります。アメリカの警察では、暴れる相手が武器を所持しておらず拳銃や警棒を抜くまでもない場合などに、抵抗抑止の為に用いられます。また、イギリスの警察では、凶悪犯を射殺する強力な特殊部隊を有する一方で、拳銃を所持することなく催涙スプレーを携行して治安維持にあたる警察官も大勢いることで有名です。 催涙スプレーの仕様 一般的に市販されている催涙スプレーのほとんどは「オレオレジン・カプシカム(OC)」というトウガラシスプレーが主成分です。一部クロロアセトフェノンを用いたものや、これら二つの成分を混合したモデルもあります。これらのガスは常温下では主に油状の液体で、スプレー缶から勢いよく噴射されます。特にOCガスは麻薬中毒の状態にある者や泥酔者にも一定の効果があるとされ、またクマ等の野生動物撃退用の物も見られます。護身用具である事から、日本国内でも一般の防犯グッツを扱う商店や通信販売等で入手することが出来ます。登山などをする人がクマ除けとして携帯する催涙スプレーは、アウトドアショップでも購入可能です。小型のライター程度の大きさのものから、大型のものでは小型消化器ほどの大きさの物まで存在しています。また形も、純粋なスプレー缶型以外に取り扱いの容易さや誤射の防止を目的として拳銃型や警棒型の物もあります。これらの形のものは、とっさに取り出した際に、ガスの噴出口が自分の方を向いているといったことによる事故を防ぐほか、外見による威嚇効果も期待できます。また、安全装置がついたものも存在しており、誤射する心配がないので携帯に適しています。 効果 カプサイシンを主成分とすつOCガスは、顔面にスプレーされると皮膚や粘膜にひりひりとした痛みが走り、咳き込んだり涙が止まらなくなるなどといった症状が現れます。クロロアセトフェノンの場合は、目に入ると激しい痛みを感じ、大量に入った場合には一時的に失明する場合もあります。呼吸器に入ると激しくクシャミが出るなどの症状が現れます。小型の物でも5~10秒程度の連続噴射が可能で、至近距離から狙えば0.5~1秒程度の噴射でも激しい咳と鼻水が止まらなくなり、数十分は行動困難な状態になります。暴漢が1、2人程度なら、小型の製品で十分に対応可能で、行きずりの犯行などと言ったケースでは、そのような軽度の反撃でも十分に相手の気勢を削ぎ、威嚇できる可能性が高いといわれています。30~40分程度効果が持続した後、完全に正常な状態に戻るには数時間ほどの時間を要しますが、噴射した相手に失明の危機や後遺症を残すようなことはないとされています。顔面に命中させなくても、大気中に舞い上がった粒子は周囲に漂い吸引してしまうため、たとえ相手がオートバイ用のフルフェイスヘルメットを着用していても、首やベンチレーター付近に吹きつけるだけで一定の効果が見られます。目や鼻・口などの粘膜に付着することで激しい焼けるような痛みを与え、涙や鼻水が止まらなくなりますが、これは性器であっても同じことで、ストリーキングや露出狂が露出した下半身に噴射され、取り押さえられたり撃退された事例も聞かれます。この他、暴漢の逮捕を容易にするために、染料が含まれる製品も多く、噴射された相手が黄橙色に染まる製品も多くあります。これらでは顔面などの効果的な部分に命中しなくても、着衣や皮膚を染色し、たとえ水や石鹸で洗っても簡単に落ちないようになっています。また実際に色は付かないもののUV塗料が含まれていて、ブラックライトで照らすと発光するという製品もあります。 噴射形状 噴射される液剤の飛び方には大きく分けて3種類あります。霧状タイプの物は噴射口から遠くなるほど拡散する飛び方をします。水鉄砲タイプは、遠くまで一直線に飛びます。泡状タイプは泡状の液剤が噴射されます。霧状タイプは、広く拡散するのであまり正確に狙わなくても命中し、目標が多数でも効果的であるという利点がありますが、逆風時は使えず実用使用距離は1m以下となっています。狭い室内では自分も吸い込むことになり、近くにいる人物にも被害がでるという欠点があります。水鉄砲タイプは、逆風時にも安心して使用ができ、狭い室内でも他人に被害が少ないという利点がありますが、遠くの目標には命中させにくいという欠点があります。泡状タイプは、狭い室内での使用時も自分に被害がでにくく、他の点は霧状よりも噴射範囲は狭く、逆風にある程度強いなど、霧状タイプと水鉄砲タイプの中間的な性質となっています。これ以外にも粉末の薬剤を液化炭酸ガスで拡散させる強力なタイプのものも存在します。このタイプは有効射程15mという拳銃並みの射程を誇り、かつて日本国内でも市販されていましたが、隠匿が難しい大型サイズのため一般市民への普及はしておらず、全く例外的な存在といえます。 日頃の防犯意識が大切です。 使用方法 噴射距離は大体2~4メートルですが、危険を察知した時点で、相手に気づかれないように催涙スプレーを手に持ち、すぐに使用可能な状態とします。安全装置があるものは、これも解除しておきましょう。そして実際に襲撃を受けた場合は催涙スプレーを持っている腕を相手のほうに突き出すように伸ばし、可能な限り自分に催涙スプレーがかからないように配慮しつつ、確実に相手の顔面に向けて噴射します。相手がひるんだ隙に逃げ、周囲に助けを求めたり警察に通報して難を逃れましょう。防犯ブザーとの併用も推奨されています。 使用上の注意 噴射される液体は肌に付着すると浸透するため、噴射の後に使用者が目や鼻をこすっても効果が出ることがあるので注意が必要です。また、液剤は化学薬品やスパイスなどと同じく、長期保存によって性質が劣化する可能性があります。さらに圧力缶スプレーは構造上、長期間保管すると圧力低下が起こるため、原則的に各製品には使用期限が設けられています。これは製造から数年程度が一般的です。いざというときに困らないよう、使用期限にも気をつけておく必要があります。 訓練 催涙スプレーの噴射方式や飛距離は製品によって差があるため、実際の使用時に戸惑わずにすむように事前に試し撃ちをする事が望ましいでしょう。ただし、製品によっては噴射が一回限りの使い捨ての製品があったり、一度噴射したものは液体が噴射口で固まってしまい、実際の使用時に噴射できなくなるという危険性もあるので、各商品の説明書を熟読し、噴射後はシャワーでよく洗浄しましょう。 護身術で自己防衛対策を! 携帯する際の注意 日本では、催涙スプレーを悪用した異臭騒ぎ等のいたずらや、強盗事件、傷害事件などが度々報道され、問題となっています。2006年4月6日には西日暮里駅で韓国人の武装すり団が駅構内で催涙スプレーを撒き散らし、22人が病院に運ばれる事件が発生し、日本国内に衝撃与え、容疑者の本国である韓国でも報道されました。このような事件が続発したため、日本では司直が厳しく取り締まっています。近年、催涙スプレーを犯罪目的で使用したり、いたずらを犯した者は、刑事と民事の両面から厳重に処罰される傾向にあります。また、操作ミスで誤射した結果として他者にに損害を与えた場合でも、犯罪として処罰されるおそれがあります。有害玩具の一種とみなされることもあり、これにより警察官の職務質問などの際に発見された場合、軽犯罪法違反や迷惑防止条例違反の疑いをかけられ、最悪の場合は現行犯として取締りを受ける場合があります。実際、2007年8月26日未明にズボンのポケットに催涙スプレーを入れていた男性が軽犯罪法違反の容疑で任意同行、書類送検されています。しかし、2009年3月26日、最高裁判所は「被告人には前科がなく、状況から催涙スプレーは防御用と考えられ、所持に正当な理由がある」として罰金9000円とした原判決を破棄し無罪を言い渡し、催涙スプレーの携帯だけでは直ちに違法となるわけではないとの認識を示しました。

スタンガン

スタンガンは暴漢などの相手に電気ショックを与える器具です。相手に攻撃を与えるだけでなく、スパークオンで威嚇して近寄らせないことができるため、女性にも使える防犯グッズとして近年注目を集めています。アメリカで開発された器具で、スタン(stun)とは英語で、打撃によって気絶させる・呆然とさせるなどの意味があり、これに銃をいみするgunをつけてスタンガンと呼ばれています。 スタンガンとは スタンガンは大きく分けると三種類で、携帯型のハンディータイプ、警備用の大型警棒タイプ、それに含まれないワイヤー針タイプのものなどがあります。ただし日本国内では、主にハンディタイプの物と一部警棒タイプの物が見られるのみで、数メートルの射程距離を持つワイヤー針タイプの物は現在では見られません。護身用として販売されている為に、日本国内では通常型のスタンガンの購入・所持・携帯及び実際の使用についての特別な許可や届け出などは一切必要ありません。このため一般の商店や通信販売などでも購入可能となっています。しかし、国外・国内問わず航空機などへの持込は禁止されている場合があり、その他公共交通機関によりそれぞれ違うため注意が必要です。また、迷惑防止条例で公共の場所で公衆に不安を覚えさせるような方法でスタンガンを携帯する行為に刑事罰を規定していたり、青少年保護育成条例で18歳未満へのスタンガン販売を規制している自治体も一部あります。スタンガンは内部電源回路で高電圧を発生させ、電極部に相手を接触させることにより、暴漢などの相手の神経網を強烈に刺激して、電流が流れた瞬間から体の制御が利かなくなり行動不能にさせます、その隙に危険から退避する十分な時間を確保することが出来ます。放電電極が空中にある場合、電極間で放電(スパーク)が起こり閃光を発して「バチバチ」と音がするので、実際に使用しなくても威嚇効果や戦意を喪失させることが期待できます。 日頃の防犯意識が大切です。 名入れ 風呂敷 和ノベルティ.comはオリジナルの和ノベルティ風呂敷、 “もったいない”風呂敷など、日本が世界に誇れる美しい日本の文化をセレクトしています。外国の方へのアピールにいかがでしょうか? 仕様 電圧 電圧は一般的なものは5万~100万ボルトです。電圧は非常に高いのですが、電流は数ミリアンペアと非常に低く抑えられている為、殺傷能力はありません。110万ボルトを超える高電圧のモデルや、超小型のより低電圧なモデルも存在します。30万ボルト以上のものになると、厚手の服の上からでも効果があり、50万ボルト以上になると皮製のジャンパーや厚手の毛皮コートの上からでも効果があるとされています。 電源 電源には、大部分の物が9ボルトのアルカリ電池を使用しています。これは、充電器が必要ないこと、つまり電池切れになった際に、すぐに購入できて交換できることが最大のメリットとされています。しかし一方で、漏電などによりいつの間にか電池が切れていて非常時に作動しないというデメリットもあるため、普段からこまめに点検する必要があります。 形状・機能 近年になって一般化しつつあるものでは、伸縮式の警棒の中に仕込まれているものや、携帯電話に擬装したモデルも存在します。警棒型は、主に店舗などの防犯用としておかれています。また催涙スプレーと組み合わせた複合的なモデルも存在します。最近では女性が使いやすい小型タイプのものも発売されていて、多様化が進んでいます。 威力 映画やドラマなどフィクションの世界ではスタンガンで人を簡単に気絶させる描写がありますが、現実では市販のスタンガンで気絶することはほとんどありません。ただし痛みを原因としたショックや心臓発作など、電気の直接的な作用ではない要因により気絶する可能性はあります。また不正に出力を改造されたものであれば感電死する可能性もあります。何らかの疾患を持つ人に行使した場合や、首や頭部、皮膚の敏感なところに過度に使用した場合には、何らかの健康被害を受けたり、後遺症や火傷の跡が残る場合もあるそうです。カナダでは2001年以降テーザー銃によって400人が死亡しているとの報道があります。また、電圧ではなく特殊なパルス信号によって攻撃するタイプも存在します。マイオトロンの商標名で知られるモデルがこの方式としては著名ですが、電圧式の中にもパルス信号を複合的に取り入れたモデルも存在します。どのタイプでも電気エネルギーを使うため、金属箔や金属繊維を編み込んだ防護服を用いれば脅威ではなくなりますが、ワイヤー針タイプなどは距離や服の厚みによっては針が貫通するため完全とはいえません。 ワイヤー針タイプのスタンガン ワイヤー針タイプの物は、1970年代末~1980年代初頭に開発されました。1990年代より米国で裁判所に採用され、判決に怒った裁判当事者が裁判所関係者に危害を加える危険があったときに使用されるようになりました。相手に近づけない場合に、銃のように間合いを取って使用できます。人体に突き刺すための針、本体と繋ぐためのワイヤー、発射用のガスなどをまとめた射出カートリッジを一発のみ装填する単発型と、複数のカートリッジを装填可能な連発型が存在します。単発型は一度発射したらワイヤー針のカートリッジを交換する必要があるため連続して使用できないのですが、拳銃と同サイズのため広く普及しています。連発型は実用的なモデルが市販されてから日が浅く、それなりにサイズがあるため、普及は限定的なものに留まっています。アメリカでは銃撃戦の巻き添えによる被害と遺族からの訴訟対策として、警察官が拳銃と併せて単発型を携行し、犯人の周囲に多数の人間がいる場合などの銃が使えない状況下で使用するのが一般的です。日本においては、このタイプのスタンガンは市販されておらず、一般の認知度も低くなっています。これは発射される針が人体に確実に突き刺さる威力を持つ必要があり、針の発射機構も液化炭酸ガスや圧縮した窒素などの高圧ガス、あるいは少量の火薬を使用するものであるため、日本国内では銃刀法により実銃として扱われるためです。なお、問題となるのはあくまでも「針の発射機構」のみであり、スタンガン本体については日本国内でも合法ですが、警察の判断によっては摘発される可能性もあるためか、販売は行われていません。 護身術で自己防衛対策を! 防犯以外での用途 家畜への応用 人間以外の動物に使用するスタンガンの一種では、家畜などを追い立てる際に使用する電撃棒や電気柵があります。これら家畜用のものでは電圧が抑えられ、麻痺させずに不快感を与えて追い立てる際に使用され、鞭や鍵爪よりも傷つけない事から広く利用されているようで、と畜場でも同種の装置が用いられています。 野生動物への対策 電気柵では家畜を囲う他に、農作物の栽培に於いて野生動物からの食害を避けるために利用され、日本でもニホンカモシカやイノシシ・ニホンザル生息域の人里で利用されたりしています。クマ出没地域では山間地で作業する農林業従事者が身の安全を確保するため、警棒タイプのスタンガンを携帯する人もいます。 使用上の問題点 アメリカでは護身・防犯用品として広く知られた存在ですが、日本では一般的な護身具としても店舗用の防犯用品としてもあまり普及していません。国によっては所持を規制しているところもあります。また、スタンガンの電極による機械的な人体損傷や転倒によって頭部を強打した場合や、過度の長時間通電などは過剰防衛と受け取られることもあります。防犯用途で危険を避けるために用いるには効果的な器具ではありますが、これを使っての強盗事件や暴行事件も後を絶ちません。この場合は明確な後遺症がなくとも、警察側では傷害事件として扱い犯罪となります。日本の警察の場合、スタンガンの携行には否定的です。これは、スタンガンが相手に奪い取られると、より危険な事態を招くためです。警察は護身具として防犯ブザーを推奨しています。

防犯と装備について

日本は世界でも有数の「安全な国」として有名です。2020年のオリンピック開催国の誘致の際には、東京都知事の猪瀬さんが「東京は落し物をしてもそのほとんどが手元に戻ってきます。たとえそれが現金だったとしても」とスピーチし、話題となりましたね。世界から見ればまだまだ安全な日本ですが、近年は凶悪な犯罪や殺人事件などの報道がひっきりなしに流れています。犯罪が増えているな、物騒になったなと感じている人も少なくないのではないでしょうか。そしてそのほとんどの人が、自分には関係ないからと何の対策もしていないのが現状なのでは?でも、ちょっと待ってください。近年問題となっているのが「無差別」に行われる犯行です。「恨みを買うような人生は送っていないから」とか「治安がいい地区だから」と安心しきっていられない状況なのが、今の日本です。突然誰かに襲われるかも知れない、家に強盗がやってくるかもしれないと、常に警戒心を持ち「防犯対策」をする事で、未然に犯罪を防ぐことが出来ます。安全な世の中を作るため、犯罪者を増やさないためにも、しっかり「防犯」しましょう。 防犯とは 防犯とは、文字通り犯罪を未然に防止することを言います。防犯には2種類あり、一つは家屋に侵入してくる犯罪者に対して予防したり、また、危害を加えられそうになったときに抵抗するための用具を形態する「受動的防犯」です。もう一つは地域を巡回したり、家庭を戸別訪問して犯罪の芽を摘み犯行を未然に防ぐ「能動的防犯」があります。 受動的防犯 空き巣や暴漢など、予測しうる犯罪に対してあらかじめ防御策を講じておくことを言います。 建物の防犯 空き巣に対しては、現在従来のような一般的な家庭において使われてきたシリンダー式の錠がピッキング技術の発達により容易に破られることが多くなったため、二重施錠や監視カメラとの併用などをすることによって、防犯を強化する必要があります。例えばマンションなどでの対策としては、オートロックに加えてカラーモニターや録画・録音機能をもったインターホンを設置したり、IDカードを持っていないと入れないような設定になっていたりと様々なセキュリティーがあり、その部分をマンションの魅力として紹介することもあります。個人住宅でもカラーモニター付きインターホンの設置や警備会社との契約により、ブザーや警報、通報装置等で空き巣を未然に防ぐ方策を取る家も増えて来ています。 携帯防犯 通り魔や暴漢に対処するため、スタンガン、催涙スプレーなどのいわゆる防犯グッズを所持する女性が増えています。また、誘拐などに対処するため、小学生くらいの子供たちには防犯ブザーを持たせる親が増えていて、他にもGPSの内蔵された携帯電話やそれに相当する道具を所持させる例が、2004年頃から急増しています。 能動的防犯 能動的防犯とは、あらかじめ犯罪のおきやすそうな場所、例えば人の目から死角になる場所や外灯がなく真っ暗な道などをなくしたり、町内で見回りをするなど、犯罪のおきやすい環境を改善していき、結果的に犯罪を防止しようとする動きのことを言います。具体的には地域やコミュニティが主体となって、周辺地域の見回り、声かけなどを行い、犯罪に対する注意を喚起したり、犯罪者に「この地域は犯罪に寛容ではない」と思わせたり、住民の目から死角になる場所を減らすなどを目標にしているものです。犯罪を犯そうとする者に対する対症療法的な面がある受動的防犯に対し、能動的防犯は、その地域の環境(犯罪の起こる要因)そのものをかえていこうとする活動なので、個人ではなく地域や場合によっては市町村レベルでの取り組みが必要となります。 割れ窓理論 割れ窓理論とは、軽微な犯罪(タバコのポイ捨てなど)も徹底的に取り締まることで凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論で、能動的防犯のひとつです。割れ窓理論の説では治安が悪化するまでに次のような経過をたどるとされています。 建物の窓が割れているのを放置すると、それが「誰も当該地域に対し関心を払っていない」というサインとなり、犯罪を起こしやすい環境を作り出す。 ゴミのポイ捨てなどの軽犯罪が起きるようになる。 住民のモラルが低下して、地域の振興、安全確保に協力しなくなり、それがさらに環境を悪化させる。 凶悪犯罪を含めた犯罪が多発するようになる。 したがって、治安を回復させるには、一見無害であったり、軽微な秩序違反行為でも取り締まること、警察職員によるパトロールや交通違反の取締りを強化すること、地域社会も協力して秩序を維持することを心がければよい、という理論です。 交番制度 日本の交番制度は、防犯を目的に創設されました。つまり、外勤の警察官が絶えず街の動向に目を配り、住民を把握し、不審なことがあれば犯罪が起きる前に対処するためのものということです。かつての日本は、警察官が地域住民を訪問し、茶飲み話の中から情報を収集したものでしたが、高度経済成長以降は、特に都市部では住民の出入りが激しくなり、住民の把握が困難になったことから、警察官の訪問はほとんど行われなくなりました。現在は、訪問の代わりに、職務質問を積極的に行うことを重視し、パトカー等によるパトロール活動を強化しています。職務質問を強化した結果、覚せい剤などの禁制品所持犯や窃盗犯の検挙に成功するなど、全国各地で多大な成果を挙げています。 防犯装備について 受動的防犯で効果的なのが、防犯グッズを装備することです。代表的なものとして催涙スプレーや警棒、スタンガンなどがあります。こうした道具は個人が携帯して犯罪などの難を逃れるために利用する道具で、持ち歩くことを前提とするため電池などで駆動するものや、動力を必要としない物品が多いです。ただ、中には実質的に一種の武器とみなされるものもあるため、単純にこれらを大量に持ち歩いていればそれだけ安全というわけでもなく、逆に無用なトラブルを避ける上では、必要十分にして過剰ではない範囲という面も存在します。 防犯設備 防犯機器を大きく分けると、設備と装備の二つに分けられます。防犯設備は主に、防犯カメラや防犯灯、または磁器スイッチや窓ガラスの破損を探知する音響センサーなどを利用したセキュリティシステム機器など、設置ないし固定する装置類などです。これらは警備員・守衛や用務員を置かず機械によって警備対象施設を管理・監視するもので、以前は法人向けのものがほとんどでしたが、センサーの進歩や、犯罪の増加によって、個人の家庭でも使われるようになりました。 防犯装備 個人が所持・携帯して使用するグッズです。例えば、能動的手段である警棒や、非殺傷性ではありますがやはり攻撃的手段である催涙スプレーやスタンガンなどがあります。また、受動的ですが効果的に防御力を向上させるボディーアーマーや防刃ベルト、防刃手袋、ヘルメット、盾といった防具もこれに含まれます。また、警笛や防犯ブザーのように周囲に助けを求めるための道具や、カラーボール・防犯カラースプレー・ペイント弾などといった被害を最小限に抑えつつ逃走する犯人を追跡可能にさせ検挙を助ける道具もあります。 その他 このほかにも犯罪を未然に防ぐ防犯という意味で、犯罪行為に使われかねない危険な物品の有無を検査する金属探知機や盗聴探知機などの器具もあります。護身術の範疇では米国などでは銃などの積極的な攻撃用の武器が、日本では実質的な武器は過剰防衛にもみなされることから非殺傷性で犯罪者から逃れるのを助ける道具が利用されます。より広い意味では警備用などで用いられる各種機器も「防犯装備」の範疇に含まれることになります。その延長で非常時には持ち出して利用する刺又のような道具や、パンフレットスタンドや鞄に擬装した盾などもあり、日本でも2000年代から増え始めた通り魔や不審者・変質者の問題もあって、学校施設を含む公共施設などに配置されています。 防犯装備の問題点 日本では、防犯装備の購入は自由ですが、正当な理由なく隠して携行すると軽犯罪法違法とされ、取り締まりを受ける場合があります。警棒については、正当な理由なく隠匿し携行すると生活安全条例に違反する場合があります。これは同時に、適正とみなされる範疇での携行もあり、例えば現金輸送などの危険が伴う業務では、取締りの対象にならない場合もあり、それは状況によって司法官憲により違法か否かを判断されます。ある程度攻撃的な装備であっても、状況やそれら装備の性質にもよって、一般市民での携行も必ずしも違法行為と判断されないケースも見られます。また、こういった機器は非常時に際して確実に動作することが求められます。しかし機器である以上は故障や不良品などできちんと動作しない可能性もあり、問題の拡大が懸念されています。2008年10月には全国防犯協会連合会が推奨する「優良」マーク付き防犯ブザーで故障が多発するという事例もありました。非常時の確実な動作のために定期的に動作チェックなどといった工業製品一般よりも機能維持に留意する必要があります。